ここでは、アルコールチェック導入時に活用できる補助金制度を紹介します。
アルコール検知器の導入は、法令への対応や交通事故防止の観点から重要性が高まっています。しかし、導入にかかる費用が課題となる場合もあります。そこで活用したいのが、各種の補助金・助成制度です。ここでは、代表的な支援策について紹介します。
事業用トラックの交通事故防止を目的に、全日本トラック協会では「安全装置等導入促進助成事業」を実施しています。この制度では、Gマーク認定事業所が導入する携帯型アルコール検知器が対象となり、以下の条件で補助を受けられます。
都道府県によっては上乗せの補助を行う場合があります。たとえば東京都トラック協会では、携帯型アルコール検知器ではなく、呼気式アルコールインターロック装置の導入に対し独自に最大8万円の助成を行う制度があります。
参照元：全日本トラック協会「安全装置等導入促進助成事業」（https://jta.or.jp/member/shien/anzen2025.html）
Gマークを取得していない中小企業でも、IT導入補助金2025を活用すればクラウド対応型アルコールチェックサービスの導入支援を受けられる場合があります。IT導入補助金はシステム導入を支援し、対象製品を導入する際に最大150万円まで補助を行います。
たとえばAI-Contactモバイルのような代行サービスや、顔認証と自動記録が可能なALPiTなどが対象です。申請には、事前にGビズID、みらデジ経営チェック、SECURITY ACTIONなどの登録が必要です。
助成金の申請窓口は各都道府県トラック協会ですが、申請台数や補助上限、申請期間は協会ごとに異なります。募集要項は公式Webサイトで公開されるため、早めに確認と問い合わせを行ってください。
助成金を受けるためには、制度の条件を満たすだけでなく、所定の手続きを正確に進める必要があります。ここでは、申請から交付までのおおまかな流れと、必要となる書類について説明します。
申請は以下の手順で進めます。
申請時には助成金交付申請書、車検証の写し、検知器の購入領収書（税抜価格）、装着証明書などを提出します。Gマーク認定証や協会所定の誓約書・確認書も必要です。IT導入補助金を併用する場合は、GビズID発行済み証明、みらデジ経営チェック結果、SECURITY ACTION登録確認も追加で求められます。
Gマーク未取得の事業所は全日本トラック協会（全ト協）の助成対象外となり、中古品やレンタル機器は補助対象になりません。また、他の助成金制度との併用はできず、予算上限に達すると受付が終了します。余裕をもって申請してください。
助成金や補助金の対象条件に該当しない場合でも、アルコールチェックの導入を見送るべきではありません。コストを抑えながら導入できる民間サービスも存在します。ここでは、補助制度を利用できない事業所にとって現実的な選択肢となる低コストの代替サービスを紹介します。
白ナンバー事業者やGマーク未取得の事業所では助成金が使えない場合があります。その場合は、クラウド型の民間サービスを活用すると費用を抑えながら記録業務を効率化できます。
ALPiTはスマートフォンと連携し、測定結果をクラウドで一元管理できるツールです。プラン内容や料金は契約形態により異なりますが、参考例として以下のようなプランがあります。
価格や提供内容は変更される場合があるため、詳細は公式情報を確認してください。
導入費用を抑えつつ法令に対応するには、記録保存機能や一括管理機能、サポート体制、法改正対応状況などを確認し、助成制度とサービスの両面から比較検討することが重要です。
アルコールチェックの導入にあたっては、全日本トラック協会やIT導入補助金などの制度を活用することで、費用負担を軽減できます。事業所の条件や導入目的に応じて適切な補助制度を選び、早めの申請準備を進めることが重要です。
補助金の対象外となる場合でも、クラウド型サービスなどを上手に活用することで、法令対応と業務効率化の両立が可能です。
